Love their
そんなサトルを少しだけ不憫に思えた。




「…サトル君は、…………レイを愛しているって言ったわ…。私も大事な友達だって…」


里子が苦笑いしながら続けた。


「…私、ズルイと思ったけど言ったの…それでいいから一度だけ、…抱いてって…」




あの晩…




私が彼に抱かれている時に、サトルと里子が…。




絡まる2人を想像して思わず身震いした。




レイは鳥肌を感じてエアコンで冷えた腕を抱いた。




愛する人の胸の中で感じたい時間。



愛する人の胸の中で絶頂に果てたい。




痛いほど、分かる。




それがたった一度だけであっても。




たとえ全てを失ったとしても決して後悔しない。




里子もそれを同じように望んだ。




当然なんだけど、レイはどうしても理解出来なかった。






私にも、まだサトルへの愛が残っているのか…。







それでも、サトルには私だけを愛して欲しい。




「はっ…何て顔してんの?つくづく勝手ね、レイ…あんたって」


レイの表情を見て里子が肩をすくめた。



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