Love their
いかにも高級な内装を施したホテルは会員制で、




フロント前のオープンな喫茶店は年配の夫婦らしきカップルが二組優雅に過ごしていた。



慣れた感じでスマートにエスコートしてくれる彼に戸惑いを覚えつつも、



気分は最高潮だった。




案内された部屋は南国を思わせる木目がふんだんに使われた家具と真っ白な床にカーテン、観葉植物が色鮮やかな緑をアクセントにしていた。



「わぁ……」



思わず声を上げるレイに、


「少ししたら食事しようか」



と優しく抱きしめてくれた。




窓の外は一面の海。




想像もしていなかった場面に。





うっとりと彼の香りに身を任せた。









彼の鼓動を聞きながら、永遠にこのままが続くと思っていた。
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