Love their
運ばれてきた料理に思わず生唾を飲んだ。




「おいしそう…」



鮮やかな色彩の前菜に始まりタイミングよく次々と運ばれてくる料理は、



とても上品で且つ今まで食べたことのない位の舌を唸らすようなおいしさだった。



幸せな一時に美味しい料理。



食欲が自然と湧いてきて止まらなくなりそうだった。



「どう?いける?」



レイの食べっぷりにニッコリと微笑みながらワインを傾ける彼。



「うんっっ。とっても美味しい!!」



幸せって何て美味しいものなんだろう。



きっと、これがファーストフードのバーガーだとしても、



今と変わらなく美味しいはず。






絶品の料理を舌に滑らせながら、その合間に彼と色々な話を交換する。



「ねぇ…私を初めて見た時ってどうだった?」



「ん?…初めて見た時?」


「うん。私は…一目惚れしちゃった。初めてだよ」



「僕は…そうだな…」



「うんうん…」



「別に…何も思わなかったかな」



「えぇ!!」



「ははは……嘘だよ…」



「な〜んだっ良かった…で?」



何気ない会話でも時間が過ぎるのが早い。



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