Love their
あの後…サトルが来て…。



……!!




「…彼は、元気なのか?」


悟ったレイに彼が口を開いた。




忘れてた訳じゃない。



サトルがいなければ、彼と出逢うことはなかったのかもしれない、という現実。




そして、サトルの彼女であるという彼の中の事実。




レイは一瞬で現実に引き戻されたような気がした。




はっきりしなきゃ…。





このままじゃいられない。




「あの…」



「ん?」



表情一つ変えない彼に緊張した面持ちのレイ。





この場ではっきりさせよう。




私はもうサトルの女じゃない。




ちゃんとした別れじゃなかったけど。





もう終わったことなんだ。



里子とのことが自分の誤解だと分かっても、後に引いた気持ちが前を向くことはなかった。




それは、貴方がいるから。



貴方についていきたい。




「彼…サトルとはもう終わったんです…」



レイはグラスにワインを注いでくれる彼を見つめながらはっきりと言った。




表情を変えずに注いだワインボトルをテーブルに置く彼。




「だから…もうサトルのことは言わっ…」



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