Love their
「あ、先生〜こんにちわ」

後ろから呼びかけられて振り向くとサトルが立っていた。



―サトル、知ってるの?



!!もしかして……




「傷の具合はどうですか?」


医師はサトルに気がつき笑顔で言った。




―あぁ!やっぱり…。



この医師はサトルの主治医だった。



サトルはレイが医師と向かい合っているのに気がついて目を見開いた。



「んん?あれ?知り合い?」


サトルはレイと医師を交互に見渡しながら言った。



「あ、いや、あの…」


レイがしどろもどろになって答えようとした時だった。


医師がレイの言葉を遮り言った。



「以前ね、…彼女のことを診察したことがあってね…」



―!!??



え??どうして??



医師がとっさについた嘘の真意が理解出来なかったが


「う、うん…そうなの…」

合わせて応えなければいけない気がした。



訳が分からないけれど、


合わせて応えてしまった。


「そうなんっすか〜!!こんな偶然なんてあるんっすね〜はっは〜…」


サトルはこの「偶然」に驚きつつも特に何も感じていなかった。



作られた「偶然」


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