Love it.
「あっ、ご、ごめんなさ──!」
パッと顔を離し、一段上にいる彼を見上げると。
予想以上に近い距離に彼の綺麗な顔があって、心臓が激しく飛び跳ねた。
当麻さんの腕があたしを支えてくれていて、胸に飛び込んでしまったような体勢に、急激にドキドキし始める。
少し見開かれた彼の瞳から目が離せず、身体も硬直してしまって動けない。
そして彼も、何故かあたしを引き離そうとはしない。
「あ、の……っ」
喉に張り付いていた声をやっとのことで絞り出し、上目遣いで見つめていると、はっとしたようにあたしの身体を優しく離す彼。
「ったく、危ねーなお前……気をつけろよ」
「は、はい! すみません!!」
「じゃあ、俺行くから」
「はい! 行ってらっしゃいませ!」
ピシッと姿勢を正し、敬礼しそうな勢いで無駄に元気よく返事をすると、彼は足早に階段を下りていく。
はうぅ……ビックリした~!!
一瞬の出来事だったけれど、なんだか当麻さんに抱きしめられたようで、ドキドキが鳴り止まない。
でもすごい迷惑そうな顔してたし……ていうか、実際迷惑だったよね。
彼の耳がちょっと赤くなっているように見えるなんて、あたし都合良すぎだよ。
深く息を吐き出し、彼の背中を見つめながら、いまだ激しく動き回る心臓を無理やり宥めていた。
パッと顔を離し、一段上にいる彼を見上げると。
予想以上に近い距離に彼の綺麗な顔があって、心臓が激しく飛び跳ねた。
当麻さんの腕があたしを支えてくれていて、胸に飛び込んでしまったような体勢に、急激にドキドキし始める。
少し見開かれた彼の瞳から目が離せず、身体も硬直してしまって動けない。
そして彼も、何故かあたしを引き離そうとはしない。
「あ、の……っ」
喉に張り付いていた声をやっとのことで絞り出し、上目遣いで見つめていると、はっとしたようにあたしの身体を優しく離す彼。
「ったく、危ねーなお前……気をつけろよ」
「は、はい! すみません!!」
「じゃあ、俺行くから」
「はい! 行ってらっしゃいませ!」
ピシッと姿勢を正し、敬礼しそうな勢いで無駄に元気よく返事をすると、彼は足早に階段を下りていく。
はうぅ……ビックリした~!!
一瞬の出来事だったけれど、なんだか当麻さんに抱きしめられたようで、ドキドキが鳴り止まない。
でもすごい迷惑そうな顔してたし……ていうか、実際迷惑だったよね。
彼の耳がちょっと赤くなっているように見えるなんて、あたし都合良すぎだよ。
深く息を吐き出し、彼の背中を見つめながら、いまだ激しく動き回る心臓を無理やり宥めていた。