堕ちてくる
嫌悪感
「で、何かわかった?」
「何も・・・。あんな根暗な奴が、何か出来そうとは思えないね。」
「だから言ったでしょ。隕石を、人間がどうにかするなんて、それこそ神様じゃなきゃ無理なのよ。彼にそんな力ある訳ないじゃない。彼はただ、いじめられて学校に来なくなった。そして、そのいじめた人達に・・・罰でもあたった。それくらいが妥当な考えじゃない?」
「確かにな。でも、何か引っかかるんだよな。」
「今、何か出来そうに思えないって言ったじゃない。」
剛田のしつこさに、葉月はイラっとした。
「そ、そうだな。あいつには何も出来ない。今日は悪かったな、仕事の邪魔して。俺がいなかったら、あいつと話出来たかもしれないのにな。」
「気にしないで。今まで、色んな先生達が、あの子の所に出向いて無理だったんだもん。昨日、今日でどうにか出来るとは思っていないわ。」
「そうか、それならいいけど・・・。じゃ、俺、署に寄ってくから。」
剛田はそう言うと、葉月と別れた。
「うん。私も一度学校に戻るから。」
「どうでした?先生。」
職員室に戻るや否や、教頭が声をかけてきた。
「あ、教頭先生・・・。」
葉月が何も言わなくても、それだけで全てが伝わった。
「そうですか。仕方ないですね。先生も、坂井先生の代わりに本校に来たばかりだ。おまけに、こんな不幸な事故続きじゃ、不登校の生徒にばかりかまってられませんからね。」
「申し訳ありません。」
「別に先生が悪い訳じゃありません。そんなに、気にしないで。それよりどうです?今夜は飲みにでも行きませんか?今後の対応を考える上でも。」
教頭の笑顔に、いやらしい感じを受け、葉月は抵抗感を持った。しかし、まだ二日目のここで、申し入れを断ったら、今後の教師生活に支障が出るのは明らかだ。仕方なく、それでも快く、葉月は申し入れを受ける事にした。
「はい。ご一緒させて下さい。」
「そ、そうですかぁ。いや、では後程。」
まさか受けてもらえるとは思っていなかったのか、教頭は笑みを隠す事が出来ずに、席へと戻っていった。
「何も・・・。あんな根暗な奴が、何か出来そうとは思えないね。」
「だから言ったでしょ。隕石を、人間がどうにかするなんて、それこそ神様じゃなきゃ無理なのよ。彼にそんな力ある訳ないじゃない。彼はただ、いじめられて学校に来なくなった。そして、そのいじめた人達に・・・罰でもあたった。それくらいが妥当な考えじゃない?」
「確かにな。でも、何か引っかかるんだよな。」
「今、何か出来そうに思えないって言ったじゃない。」
剛田のしつこさに、葉月はイラっとした。
「そ、そうだな。あいつには何も出来ない。今日は悪かったな、仕事の邪魔して。俺がいなかったら、あいつと話出来たかもしれないのにな。」
「気にしないで。今まで、色んな先生達が、あの子の所に出向いて無理だったんだもん。昨日、今日でどうにか出来るとは思っていないわ。」
「そうか、それならいいけど・・・。じゃ、俺、署に寄ってくから。」
剛田はそう言うと、葉月と別れた。
「うん。私も一度学校に戻るから。」
「どうでした?先生。」
職員室に戻るや否や、教頭が声をかけてきた。
「あ、教頭先生・・・。」
葉月が何も言わなくても、それだけで全てが伝わった。
「そうですか。仕方ないですね。先生も、坂井先生の代わりに本校に来たばかりだ。おまけに、こんな不幸な事故続きじゃ、不登校の生徒にばかりかまってられませんからね。」
「申し訳ありません。」
「別に先生が悪い訳じゃありません。そんなに、気にしないで。それよりどうです?今夜は飲みにでも行きませんか?今後の対応を考える上でも。」
教頭の笑顔に、いやらしい感じを受け、葉月は抵抗感を持った。しかし、まだ二日目のここで、申し入れを断ったら、今後の教師生活に支障が出るのは明らかだ。仕方なく、それでも快く、葉月は申し入れを受ける事にした。
「はい。ご一緒させて下さい。」
「そ、そうですかぁ。いや、では後程。」
まさか受けてもらえるとは思っていなかったのか、教頭は笑みを隠す事が出来ずに、席へと戻っていった。