誰もしらない世界

杉浦(お前は何も恐れることはない)

杉浦がそう言葉を呟き、夜は以前のように過ぎていく。例え歩の時間が不安一杯になろうとも、当たり前のように時間は進む。

ある日の事、歩がいつも通りに店に出勤をすると見知らぬ客が歩を指名してきた。
誰だろうと歩は思いながらいつも通りに席へつく。

歩(初めまして。歩です。ご指名ありがとうございます。)

男(初めまして歩さん。君がこの店のナンバー1だと聞いてきました。)

歩(ナンバー1だなんて…私はれいかさんの後釜なだけです。)

歩は内心自分に自信がありながらも謙虚に答えた。

男(君には一番がお似合いだよ、誰よりも。)

そう男は歩を誉めちぎると、歩は微笑まずにはいられずにニッコリ笑う。

歩(ありがとうございます。)