誰もしらない世界
米村(そうだ、ひとつだけこの話を実行するに当たって約束してほしいことがある。)

歩(約束…?)

米村(この話にのる以上、杉浦との関係をたちきって貰うことが条件だよ。)

歩は少しこまった顔をするが、すぐに返事をする。

歩(はい、わかりました。)

米村(よし、その言葉信じたからな。君を全力でバックアップしよう。)
少し話あいをした後、二人は喫茶店を後にした。

歩(今日はありがとうございました。)

米村(期待してるからね!じゃあ。)

そう言葉を残して歩いていく米村の後ろ姿を見届けながら、歩はふと考える。

…どうしよう…
関係を切るなんて、今はできない。だとしたら…
歩は考えこみながら、いつかの誰かが言った言葉を思い出した。

嘘を突き通せばいい。
嘘も最後まで突き通せばいつかは真実になると…

そんな言葉をおもいだした。

そうか…私は今も嘘をついている。だとすれば、こんな小さな事隠しとおせばいい…そう歩は思うのだった。
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