誰もしらない世界
藤田(…ッ!)

藤田はれいかからナイフを奪うときに、手のひらを負傷し血が流れていた。

歩はそんな藤田を見て、ハッとし、藤田の所へ駆け寄る。

歩(ごめんなさい。藤田さん!)

藤田(歩さんこそ、生きてて良かった…)

そう二人が会話する傍らでれいかは周囲に取り押さえられながら必死に叫ぶ。

れいか(離せ!離せバカ!)

目の色を変えて叫ぶれいかの姿は以前のれいかとは比べ物に、ならないほどに獣のような顔つきに変わっていた。

れいか(あいつが!あいつを殺しに来た。邪魔するなー!)

四人がかりで必死に押さえるスタッフを振りほどこうと物凄い力で抵抗をしていた。
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