誰もしらない世界
歩(別に…?)
歩はとっさに答える。

藤田(そうか…まぁ、君もバカじゃないからな。ほどほどにしとけよ。手遅れになる前に…)
藤田は不審な顔をする歩の表情を心配しながらも答えた。

歩は藤田の手遅れになる前にという言葉にはっとして考える。

…手遅れか。

そういうと歩はタクシーの運転手に話しかける。

歩(あ、すいません。運転手さん、私この辺で下ろしてください。)

そう言い、歩はタクシーを止めた。

藤田(帰るのか?一人で大丈夫なのか?)

タクシーを降りようとする歩に話しかけた。

歩は一瞬、藤田をじっと見つめる。

歩(大丈夫よ。今さらよ。)

藤田(そうか…気をつけろよ。)

そう言い、歩は藤田と別れた。
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