誰もしらない世界

歩は、数秒考えた後に口を開いた。

歩「もう一度、チャンスをください。私に。」

歩は無意識にそう答えていた。
男は、にやっと笑った後に一言こう言った。

男「君も、なかなかのチャレンジャーだね。」

そう一言男は、歩に言葉を投げ掛けてカウンター越しにいるマスターに会計を済ませるように言った。

男は、会計を済ませて店を出ると歩の手を引いて雑居ビルの街並みに、隠れて潜むセキュリティーが完璧に施されたビルの地下へと連れていった。


ダークブルーのダマスク柄の絨毯のしかれてあるその廊下の奥には派手なドアがあり、男はカードキーで二重になっているセキュリティーを解除した。

ギィ……

重い扉の奥には黒い高級ソファーにサングラスをかけた杉浦がどっしりと座っていた。