誰もしらない世界

歩

歩は20歳の時今の会社へと入社をした。


歩が右も左もわからないときに歩よりも少しだけ早くに会社に入って仕事をリードしてくれたのが、彼氏の浩介だった。

入社後も歩は人見知りが激しく、なかなか他人と打ち解けることができないでいた。
そんな時にいつも話かけてくるのは浩介だった。

カタカタカタ…
パソコンのキーボードの音が鳴り響く静まりかえった社内で横に座っていた浩介は何かと歩にちょっかいを振る。

浩介(桜川さん！桜川さん！)

ｺｿｺｿと小さな声で歩に話かける。
歩が浩介に目を向けると目の前にチョコレートを差し出された。

浩介はニッコリ笑ってお菓子をプレゼントしてくれた。
チョコレートには紙がついていた。

ファイト！
そうかかれていた。

歩は嬉しくて、ありがとう。そう言って喜んだ。