誰もしらない世界
れいかのいる同じ店だ。
見覚えのあるシャンデリアと美しい店構え、そこに真っ赤なロングドレスをきた歩がいた。
新人として入った歩はれいかに話しかける。

歩(れいかさん、おひさしぶりです。)

れいかは一体誰だろうというような顔をする。

れいか(新人さん?)

歩(斉藤と一緒に以前お会いした歩です)

れいか(え?あの子?)
れいかは驚きを隠せずにいる。以前の歩とは全くの別人だったからだ。

れいか(どうしたの?すごくあか抜けたじゃない!)

歩(そうですか?ありがとうございます。)

そう言って微笑む。
歩(私、れいかさんに憧れてこの店にきました。今日からよろしくお願いします。)

そんな言葉をかける裏側で挑発的な笑みを不気味に歩はうかべていた。
それがれいかに伝わらないはずはなかった。
何と言うのだろうか、無言の挑戦状を叩きつけられたことを薄々れいかも感じられずにいた。
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