誰もしらない世界
イライラしながら歩は店を後にし、自宅へ帰る。

ガチャン

歩は玄関をあける。

歩(ただいま…)

リビングへ向かうと男がテレビを見ている。いつもは笑っているはずの、オカメが今日は笑ってない。歩は不審に思い、声をかける。

歩(ねぇ、オカメちゃん。あれから葵ちゃんどうなったの?)

オカメはその場で固まる。
何かが違うと歩は悟り、そのまま自分の部屋へと向かう。
部屋からオカメのケータイにメールを送る。

歩[ねぇ、どうしたの?二人とも喋らないじゃない。なんかあったの?]

5分ほどしてオカメからメールが届く。

オカメ[葵ちゃん…死んじゃった…]

歩はびっくりしてケータイを落とす。
しばらくぼーっとしたが、またケータイを拾い続けざまにメールをうつ。

歩[え…殺されたってこと?]

オカメから返事がくる。
オカメ[うん…斉藤さんに…どうしよう。逃げられない。]

歩はメールの返事に困り、メールを止めた。
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