誰もしらない世界
と、不安にかられるうちにも店の開店時間は訪れる。
最近、歩の店の成績は杉浦が歩に指名がえしてからというもの上がり調子だ。
あと一息でれいかの成績を追い越すくらいまで上昇していた。きっと杉浦の事だ。勝手にねだらずにもお金を使うに違いない…。
れいかを追い越すには時間の問題だった。

案の定、今日も杉浦は来店する。
いつものようにVIPへと向かう。
杉浦の姿が見える度に、れいかの怒りもヒートアップする。れいかは歩を睨みつける。
視線を感じた歩は、負けてたまるもんかという素振りで、フンっとそっぽを向いて無視を続けた。
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