誰もしらない世界
オカメは驚きを隠せない。

オカメ(ええ!中に斉藤さんが眠ってる!)

歩(ほんとだ。無事なのかな…)
一生懸命に会話に合わせる。
歩(さっきまで、こんなことなかったのに…)
そんな風に歩はショックを隠せない様子を演じて見せた。
自宅は単なるボヤではなく、全焼しているようだった。
もくもくと黒い煙は空までも灰色にそめて、まるでまたあのタイムスリップする前の歩の灰色の毎日のように、空はひたすら煙がただよっていた。
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