誰もしらない世界
店へ着き、更衣室に入るとれいかが客に電話をかけわめき散らしていた。

れいか(もしもし、え?今日これないの?これるって言ったじゃない!え?仕事?仕事より私の方が大事じゃなかったの!もう最低!知らないあんたなんか!)

そう電話ごしにわめき散らすれいかはむすくれてロッカーをける。

その時、歩が更衣室をあけて自分のロッカーへともくもくと向かう。
するとれいかが歩に気がつき話しかけてくる。

れいか(なぁ、あんた図太いんやなぁ?斉藤さんが亡くなった翌日によく平気な顔して出勤できるなぁ?)

れいかは歩に疑いをかけてくる。

歩(私はとっくの昔にあそこからひっこしてるわ。そりゃ、住ませて貰った恩はあるけどきっちりお返ししたのよ。私とは関係ない。)


れいか(ふぅん?)
腕組みをして歩の方をれいかは凝視する。
歩はピアスを耳につけ、さっさと更衣室を出ていった。
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