誰もしらない世界
ある日のこと、いつものように杉浦が店にきたあと歩は杉浦の部屋へとついていく。
シャワーを浴びて、いつものように杉浦に抱かれた後に杉浦の腕の中で歩は自分の思いが初めてあった日よりも杉浦に惹かれていく事にきがつく。杉浦の事をもっと知りたい。そう思う歩がいた。

歩は杉浦に訪ねる。

歩(ねぇ、杉浦さんって…どうしてそんなにいつもお金ばかり使うの?)

杉浦は歩を腕に抱いたまま答える。

杉浦(らくだから。)

歩(え?楽?)

杉浦(あと腐れなく、全てを始めて消せるから楽なんだよ。)

歩は杉浦のその言葉に少し戸惑いながら深く杉浦について訪ねた。

歩(ねぇ…杉浦さんってどんなとこで育ったの?)

杉浦(…まぁ、幸せではなかったことしか言えないな。)

歩はそれ以上杉浦が心のうちを話さないということを無意識に感じとり、話をするのをやめた。

歩(そっか…幸せになれたらいいね…わたしたち)

杉浦(そうだな)
そう杉浦は言葉を並べたまま薄暗い灯りのともる真っ白い壁をただ見つめていた。
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