【完】それでも、あたしは君が好き。
あたしは急いで水着を
タンスの奥底から引っ張りだして
かばんに詰めた。
そして、
待ち合わせ場所へ向かおうと家を出た。
「…比呂…」
玄関の前にいたのは比呂だった。
「よ…!」
「うん…」
「で、出かけんのか?」
「う、ん。莉生ちゃんと。」
どうしてそんなこと聞くの……?
関係…ないじゃん……
「…あのさ。三汐と付きあって…るのか…?」
だから…………
「比呂には…関係ないよ。」
あたしは比呂の横をすり抜けて
歩き出した。