【完】それでも、あたしは君が好き。
「お待たせ~」
みんなに莉生ちゃんがそう言う。
そしてあたしの耳元で
「行っておいで」
そう言って背中を押してくれた。
あたしはコクンと頷き、
陸の元へ歩いた。
陸は笑顔で手を差し伸べてくれた。
「飛び込むよ!愛結」
陸はあたしの手を取ると
即座に走りだし海へダイブした。
「きゃっ!」
「気持ちいいな~」
陸は海に浮きながらそうつぶやく。
「うん…!」
あたしはそうだねとでも言うように
首を上下に動かした。