【完】それでも、あたしは君が好き。
「送ってくれたの…?
ありがとう…」
「眠ってたからね、
起こすのはなんか俺が嫌だった。
疲れてるのに起こすのはさ。」
陸はあたしを背負って
家まで連れてきてくれた。
「ありがとう…重かったでしょ…?」
「そんなことねぇよ。
もっと食べなよ?」
そう言ってあたしの肩に手をおいた。
あ………
あたしは夏祭りの日、
頭をなでてくれた手を払ったことを思い出した。
もしかして、
それで今手を肩に?
一瞬頭を撫でられるのかと
思ったのに肩に方向を変えた。
あたし、やっぱり、
陸に迷惑かけまくってるんだ。