【完】それでも、あたしは君が好き。
あれから時間が経ち、
家へと帰った。
部屋へ入ると同時にベッドへダイブした。
「……考える。か……」
うつ伏せだったのを
仰向けに直してそうつぶやいた。
………
チッチッチッと時計の針の音が
静かに鳴り響く。
考えるって言っても何を考えていいか
わかんなくなっていた。
確かに陸の事、
比呂の事を考えるということだけは
わかっている。
それでも…その内容を深く何を考えていいか……
それだけで、
とてつもなく時間が過ぎていく…
しまいには、彩音が帰ってきてしまう始末。