【完】それでも、あたしは君が好き。




「……え…?」


「嫌いですか?」


「嫌いじゃないよ…?
お、幼なじみだし、す、好きだよ普通に…
あはは」



あたしは“好き”と言えなかった。


だって、相手は
比呂の彼女だもん……


恋愛対象だなんて
思われちゃ、西山さんを不安にさせちゃう…


それに、陸にも顔向けできない…



なんだか、あたし
だんだんと悪い子になっていっちゃう。



ズルくて、ズルくて………



あたし…最低だ…




「ですよね、やっぱり好きですよね!
私も木崎くん好きです。
カッコイイし優しいし……」



西山さんは頬をピンク色に染め
そう言った。




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