【完】それでも、あたしは君が好き。
side比呂*




笑顔で去っていった愛結。



アイツ、また笑ってた。

良かった……



俺は家に戻りながら、
愛結のことを考えた。


ここんとこ最近泣いてばっかだった愛結。


理由は分からなかったけど、
俺が悪かったのかなと、
あの時怒鳴られて初めて思った。



関係ない。と言われたときは
俺の心に何かが刺さった。



ズキッと痛む何かが。



「渡してくれた?」


「ああ。」



俺は無愛想に母さんに返事をして
2階にある自室へ戻った。




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