【完】それでも、あたしは君が好き。





「あたし、比呂のこと諦めるんだよ?」



「ふふ。ほんとに諦められるの?
あんなに好きって言い続けて、
泣いて、悩んで。


ほんとに諦められる?」



どう?って聞いてくる莉生ちゃん。



「諦め……る……んだよ……」



あれ……?


なんでだろう。


『諦める』って………



「スッて言えないでしょ?
今の愛結は『諦められない』んだよ。
ほら早く戻んないと
次はやばいよ~遅れると!
雑用させられる!行こ!」



莉生ちゃんは
またあたしの腕を引っ張り
校舎内へ入って教室に向かった。







< 190 / 308 >

この作品をシェア

pagetop