【完】それでも、あたしは君が好き。
「あたし、比呂のこと諦めるんだよ?」
「ふふ。ほんとに諦められるの?
あんなに好きって言い続けて、
泣いて、悩んで。
ほんとに諦められる?」
どう?って聞いてくる莉生ちゃん。
「諦め……る……んだよ……」
あれ……?
なんでだろう。
『諦める』って………
「スッて言えないでしょ?
今の愛結は『諦められない』んだよ。
ほら早く戻んないと
次はやばいよ~遅れると!
雑用させられる!行こ!」
莉生ちゃんは
またあたしの腕を引っ張り
校舎内へ入って教室に向かった。