【完】それでも、あたしは君が好き。
比呂は保健室の前であたしの腕を掴み
俯いて小さく『ごめん』と繰り返す。
「比呂…?どうして謝るの…
比呂が謝るような事何もないよね?」
むしろ謝らなくちゃいけないのはあたしの方…
わけもなく、ただ自分の感情だけで、
比呂を避けたり、
怒鳴ったり…会いたくないって言ったり…
あたしの気持ちが
この一年でこんなにたくさん変化して、
比呂や、陸、
莉生ちゃんにも凄く迷惑かけた。
だから謝るのは比呂じゃなくて
あたしの方なのに…
「いや、いろんな事だよ。
日記の事も含めて今までごめん」
………日記…?