【完】それでも、あたしは君が好き。
「本気。」
「そっか。頑張って。
あと、明日体育祭で、
2日後は文化祭!頑張ろう!
じゃあ、またな!」
莉生ちゃんはそういって、
教室を出て行った。
そして、その教室には
あたしと、陸のふたりだけ。
「…愛結、帰るか?」
沈黙の空気が流れる中、
陸は話しかけてくれた。
「うん…
ごめんね?突然一緒に帰るなんて。」
「いや、いいよ。」
陸はそう言ってあたしよりも一歩先を歩いた。
しばらく、無言のまま、
歩き続けていた。
い、言わなくちゃ……
「陸…」
あたしは
自宅近くの公園の前で立ち止まった。