【完】それでも、あたしは君が好き。





「で?ゴールするときさ、
木崎とだったじゃん?なんて書いてあったの?
『幼なじみ』とか?」



お昼休みに教室でお弁当を広げて居るとき、
莉生ちゃんがそう尋ねてきた。



「あ、うん、『特別なもの』って書いてて、
比呂が、あたしの前に現れて、
『俺はお前を特別って言った。
お前は違うのか?』って手を差し出してきて、


あたしも、比呂を違う意味で
特別って思ってたから思わず手を取って
走り出してた……」



「うわ~っ!!なんかめっちゃ良い話!
……って言いたいけど、
木崎に彼女が居なかったら良い話だよね…」



そう。


あたしもそう思った。







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