【完】それでも、あたしは君が好き。




「ねぇ、愛結」



グランドへついた時
あたしの前を歩いていた莉生ちゃんが
立ち止まりあたしの名前を呼んだ。



「ん?」



「あたしさ。1位になったら
告おうと思う」



「え?何を?」




「拓斗に好きって」




………………




「え、えぇ!」



あたしは驚きを隠せず大声で叫んでしまった。



「バカ!うるさいよ!愛結!!」



「ごめん…!拓斗くんに告白するんだ……」


「うん。あたしアンカーだし、
1位でゴールすれば拓斗にいえると思って。
あたし、決めないと実行しないから
愛結に宣言する」



莉生ちゃんはそう言ってあたしの方を向いた。






< 234 / 308 >

この作品をシェア

pagetop