【完】それでも、あたしは君が好き。
「ねぇ、愛結」
グランドへついた時
あたしの前を歩いていた莉生ちゃんが
立ち止まりあたしの名前を呼んだ。
「ん?」
「あたしさ。1位になったら
告おうと思う」
「え?何を?」
「拓斗に好きって」
………………
「え、えぇ!」
あたしは驚きを隠せず大声で叫んでしまった。
「バカ!うるさいよ!愛結!!」
「ごめん…!拓斗くんに告白するんだ……」
「うん。あたしアンカーだし、
1位でゴールすれば拓斗にいえると思って。
あたし、決めないと実行しないから
愛結に宣言する」
莉生ちゃんはそう言ってあたしの方を向いた。