【完】それでも、あたしは君が好き。
「そうだね?」
「そうだろ?」
………っ!!
あたしたちがそう言って
少しの間ができた時、
あたしは比呂の方を
比呂はあたしの方を向いていて、
目があってしまった。
「………」
「………」
お互いに見つめ合ったまま
うごけない。
……ど、どうしよ…
逸らすにも逸らせない………
……あ。
睫毛長いな………
鼻も高い。
肌もきれい………
窓からの風で揺れる真っ黒い髪の毛。
…………
「愛結…?俺の顔になんかついてる?」
「え?あ、いや、…ごめん」