【完】それでも、あたしは君が好き。





「まだ陸の航海士の服出来てないんだよね?」



「そうそう、
生地はあるんだけど、サイズ測る時間なくて
これから測ろうと思ってる!
捜してくる~」



そう言って
莉生ちゃんは陸を捜し行くため
教室から飛び出していった。



「あれ?ひとり?」



「あ、比呂、うん。
莉生ちゃん今、陸を捜しに行ってる」


「そっか」



そう言って話しかけてきた比呂は
あたしの隣の席に腰を下ろした。



「比呂は何するの?これから」


「看板制作はもう終わったから
することねぇ~」



そう言って天井を見上げ、
両手を頭の後ろに回した比呂。



「そうなんだ。
私も、莉生ちゃんが戻ってきてから、
少し手伝ったら終わりかな。」



あたしはそう言って、
天井を見上げている比呂を横目で見た。








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