【完】それでも、あたしは君が好き。





「大丈夫って顔してないけど?」



あたしは俯いて地面にいくつものシミを作っていた。



「あた…し。比呂に…いう」



自分でびっくりした。


そんな言葉が自分から出てくるなんて。



あたしは目の前にいる
莉生ちゃんの顔を見た。



すると莉生ちゃんは
コクッと頷いて微笑んでくれた。



「頑張れ愛結」




そうそっと言ってくれた。




あたし……前に進める



そう心の中でつぶやき、
莉生ちゃんに頷いた。




< 275 / 308 >

この作品をシェア

pagetop