【完】それでも、あたしは君が好き。
「大丈夫って顔してないけど?」
あたしは俯いて地面にいくつものシミを作っていた。
「あた…し。比呂に…いう」
自分でびっくりした。
そんな言葉が自分から出てくるなんて。
あたしは目の前にいる
莉生ちゃんの顔を見た。
すると莉生ちゃんは
コクッと頷いて微笑んでくれた。
「頑張れ愛結」
そうそっと言ってくれた。
あたし……前に進める
そう心の中でつぶやき、
莉生ちゃんに頷いた。