【完】それでも、あたしは君が好き。
そうして文化祭が終わるまで、
莉生ちゃんと回った。
その間に、比呂の姿がチラッと見えたりしたけど、
西山さんの姿は比呂の隣にはなかった。
「んー終わっちゃったなー」
莉生ちゃんが、
昇降口から校門まで歩く道のりで
そう、切ない声でつぶやいた。
「…そうだね!楽しかったもんね」
「もう、来年だけだね。
早いな~
あ、じゃあ、また来週ね!ばーい」
校門のまえで、
莉生ちゃんと別れた。
そして、お互い違う道を歩き出した。
そっか……
もうすぐ3年生なのか…
莉生ちゃんは早いと感じているみたい。
だけどあたしは………
遅いと感じた。