【完】それでも、あたしは君が好き。
「……あ!」
……ん?この声…
あたしは後ろから聞こえた聞き覚えのある声に
反応して振り返った。
……
「に、西山さん…と比呂っ!!」
あたしは思わず口を両手で塞いだ。
だって西山さんと比呂が、
時計のあたしとは反対側にいたんだもん。
別に…
別にいいよ…
あたしがどうこう言える立場じゃないから…
でも………
あたしは盗み聞き…ではなくて、
聞こえたから話を聞いた。