【完】それでも、あたしは君が好き。
――――ドンッ!!
「……っきゃ」
軽い交差点で
横から歩いてきた人とぶつかり転んだ。
「あ、ごめん!大丈夫?」
そう言いながら相手の人は手を差し出してくれた。
「……たたた…あ、大丈夫です!
あ!三汐くん」
「北村さんだったのか!
おはよう」
「おはよう」
あたしとぶつかったのは
同じクラスの三汐陸(みしおりく)くん。
赤色が少し混ざった茶色い髪の毛で、
いつもハーフアップのように
髪をまとめている。
優しくて甘いマスクが、
女の子に人気。