Kissから始めよう
「⁉︎」

「美来ちゃん!」


美来の右腕を掴み、笑顔のままで和寿は彼女を引き倒した。


「アンタ邪〜魔。俺は和佳奈にしか用がないんだよ。」


床にしたたかに身体を打ち付けられた美来は、痛みに顔をしかめたまま横たわっている。


「和寿!美来ちゃんに何てことするの!」

「誰に向かって言ってる!」


振り上げられた和寿の右手が、和佳奈の頬を打った。


「俺に逆らうなって言ってあるだろ。もう忘れたのか?」

「…」


どうしよう。

まさか、ここにいるなんて…。
< 167 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop