Kissから始めよう
「俺は・・・」


俯いた和寿はそっと伸ばした手を、和佳奈の首に当てた。

ほっそりとした和佳奈の首は和寿の大きな手で簡単に締め上げることができそうだ。


「私を殺すの?」

それで和寿の心が平穏を取り戻すことができるのなら、それでもいい。


でも。

「お願い、彼を悲しませたくないの。
あの人は私がいなくなったら本当に一人ぼっちになってしまうの。」

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