Kissから始めよう

彼女の身体を支えて部屋を出ようとしたその時。


背後からかけられた言葉。



「和佳奈、俺を置いて行くのか?」



男のその言葉に、和佳奈は足を止めた。


「ごめんなさい。何回でも言うわ。
・・・私が愛しているのは雄輔さんよ。
これから先、和寿と一緒に過ごす事は無い。
分かって・・・。」


そうハッキリと告げた。


和佳奈の声ははっきりとしていて、その気持ちが揺るぎないものだと聞いている方にも分かる程だ。



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