Kissから始めよう
瞬間、力強く抱きしめられた。


「ありがとう・・・」


そう言われて。嬉しかった。
好きになるって怖かった。
前みたいになったら私はもうダメになる。
そう思ったら動けなかった。
でも。

彼を信じてみよう。

そう思えたのだ。


「だからといって、和佳奈をすぐに自分のものにしようとか思わないよ。

せっかく気持ちが追いついたんだ。
ゆっくり恋をしよう、な?」

身体を離した彼は、私の顔を覗き込んでそう言って。

ゆっくりと口付けた。


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