Kissから始めよう
リビングで向き合う。


疲れ切っていた和佳奈の顔色は良くなかった。
それが雄輔は心配でならなかった。
それ以上に・・・傷付いた彼女が壊れてしまうんじゃないかと。




「もう・・・知ってしまったんだね。」


そう言うと俯く。


「俺は・・・ずっと彼女を愛していた。
見ているだけで幸せだったんだ。
彼女はまだまだ24歳だ。バツイチの俺じゃ・・・とてもじゃないけど気持ちを伝えるなんて出来なかった。

そのうち彼女に彼氏ができて。

諦めなきゃ仕方なくなって。

・・・どうしたらいいのかわからなくて、足掻いてた。」


ソファに座って膝の上で手を組んで。


まっすぐに和佳奈を見ていた。


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