Kissから始めよう
「もう恋なんかしなくてもいいと思った。
1人でいればいいと。
でも・・・寂しさはどうにもならなかった。
君に声を掛けたのは、君なら俺を受け入れてくれるんじゃないかって・・・
甘えていたんだ。」
「もういいです。
課長ちゃんと最初に話してくれたじゃないですか。」
そう言って話を切ろうとした。
「和佳奈、話を聞いて。
あの時、瀬戸がどうしても一緒に来てくれって言うから嫌な予感がしたんだ。
奴の彼女は・・・木内の親友だったから。まさか和佳奈が一緒にいるなんて思わなかった。
お前がいなくなったのに気付いてみんな焦って。
俺はその理由に気付いていたから・・・。みんなには帰って貰ったんだ。」
そう言うと、立ち上がって和佳奈の側に近寄ってきた。