恋はしょうがない。~職員室であなたと~
もちろん真琴だって、好きでたまらない古庄に対して、こんな風に接したくはなかった。
今までのように、仲のいい同僚として、楽しい時を過ごしたい。
けれども、これは真琴の自己防衛だ。
こうでもしなければ、心のバランスを崩して、仕事にも支障をきたしてしまいそうだった。
古庄の方もさすがに、そんな真琴の態度の変化に気づいたらしく、あまり話しかけて来なくなった。
授業の空き時間、周りに人がまばらな職員室の中で二人並んで座るのが、とても重苦しく感じた。
静かな空気に響く、古庄の新聞のページをめくる音さえも、真琴の心を切なく削った。