恋はしょうがない。~職員室であなたと~
まず、そういうところから恋愛に入っていく辺りは、いかにも高校生らしい。
「誕生日とか血液型とか判らないと、占いだってできないものね」
真琴が笑いを含ませると、有紀は心の中を言い当てられて、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「…わかった。でも、そういうことが訊ける機会があったらよ。わざわざ訊いたりしないからね」
有紀が納得するように、そう言ってはみたが、多分そんな機会などないだろう。
…というより、何もすることがなくても、古庄とはあまり関わりたくなかった。
あの整いすぎた容貌と爽やかさに気圧されて、落ち着かない。
それでなくても仕事で疲れてしまうのに、いっそう疲労度が増してしまう。