斜め前のキミ
体育の後の真優の乱れた髪とうなじがさらに色気を増す。
だけど、なにかがオカシイ。
真優をいつも見てるから分かるんだ。
頬杖をつき俯きながら授業を受ける姿。
俺の中のこの違和感はなんだろう?
さっきから何かがオカシイのに分からない。
あ……。俺、気づいたよ。
席を立ち真優の手を取る。
『……え?』
「ほら、立てよ」
『…な、なに?』
「先生。コイツ、保健室連れて行きます」
先生の返事も聞かずそのまま真優を連れ廊下に出た。