偶数ルーレット
その時真穂は今までいじめてきた奴ら、裏切った私への憎しみをルーレットに込めて回しているようだった。













「真穂!や。ヤダよ。まだ死にたくない!」









真穂をイジメていたグループのボスが叫んだ。












そんな言葉を無視するかのようにルーレットはまわり続ける。











真穂は「私も皆と友達になりたかったよ。」と言った後、その顔からは笑顔が消え、その頬に涙がつたった。








だけど私は今おかしくなっている。




だって私は初めの人だから指名されることはないなんて、自分のことばっかり考えて・・・。






ルーレットが回り終わり、偶数が出たら真穂や指名された人間は死んでしまうなんてことも考えずに・・・。








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