風になる
時には二人して命について真剣な話をすることもあった。
それでも涼也は自分の病気や、父親の話をすることはなかった。
たまきは何も知らずに自分の知人の亡くなった話などを涼也に聞かせていた。まさか自分の息子ほどの年齢の涼也が死と向き合うような崖に立ったことがあるなどとは想像も出来ないたまきだった。
半年が過ぎる頃、涼也は自分に双子の妹、千花が居ることをたまきに言った。
千花もSNSに居たので早速たまきと友達になった。
2週間後・・・
夜中に千花からメールが何通も届いた。
たまきは携帯をベッドに持っていなかったため、千花の叫びは届かなかった。
「たまきさん、助けてください。にいに(お兄ちゃん)が鼻血を出して倒れました。眠ったままです。」
「たまきさん、にいには今度鼻血が出たらすぐに病院に連れてくるよう言われていました。18の時に1回治ったのに再発です。」
・・・
朝になって携帯を見たたまきは打ちのめされた。
すぐに返信したが、千花からの返信は何時間も経ってからもたらされた。
「にいにはまだ意識がもどりません。たまきさん、にいには助かるよね?」
それでも涼也は自分の病気や、父親の話をすることはなかった。
たまきは何も知らずに自分の知人の亡くなった話などを涼也に聞かせていた。まさか自分の息子ほどの年齢の涼也が死と向き合うような崖に立ったことがあるなどとは想像も出来ないたまきだった。
半年が過ぎる頃、涼也は自分に双子の妹、千花が居ることをたまきに言った。
千花もSNSに居たので早速たまきと友達になった。
2週間後・・・
夜中に千花からメールが何通も届いた。
たまきは携帯をベッドに持っていなかったため、千花の叫びは届かなかった。
「たまきさん、助けてください。にいに(お兄ちゃん)が鼻血を出して倒れました。眠ったままです。」
「たまきさん、にいには今度鼻血が出たらすぐに病院に連れてくるよう言われていました。18の時に1回治ったのに再発です。」
・・・
朝になって携帯を見たたまきは打ちのめされた。
すぐに返信したが、千花からの返信は何時間も経ってからもたらされた。
「にいにはまだ意識がもどりません。たまきさん、にいには助かるよね?」