風になる
涼也は結局SNSを止めることなく、毎日たまきと楽しく絡んでいた。

二人の距離は凄く微妙だった。

涼也「涼くん3cmになって、ディープ(たまきのハンネ)の胸ポケットに入るわ。」
たまき「じゃあ家の庭に涼くんハウス建てて、好きなおもちゃ置いておくね。」

と、幼稚な会話を繰り広げ、かたや直メールでは

涼也 「今からヘルプに入ってくるわ」
たまき「他の人とダンスするんやな」
涼也 「たまきとすり替えて踊るわ」
たまき「ほな私も涼也と踊る妄想しとくな」

などと、大人な会話をする・・・。

決して好きとか、男女のうんぬんは口に出さないけれど、互いに友達以上の感情を抱き始めていたことは確かだろう。

現に、あるときたまきが言った

「おばあちゃんの付き添いでお寺参りに京都まで来たら?私に会えるかもよ。」

という台詞に

「会えるというフレーズにドキドキしたわ」

と涼也は返している。

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