風になる
ディープ 「ムーンありがとう。ねぇ、リョウって誰にでもかわいいとか言うの?」
     「そんなの当たり前だろ。俺だって言うよ。」

     そうだよね。当たり前なんだよね。私には言ってくれたことないけど・・・また涙がこみ上げて     くる。

     「今夜は飲みすぎたみたい。泣き上戸なんだよ私。もう大丈夫!ムーン明日も来るからね。」

     小走りに帰路についた姫。
     その後姿をリョウは遠くから見つめていた…

     (爆!爆!ムーン出すぞ~て思てたら、来た~!!!)
涼    やはり姫は・・・  
     俺なんかよりムーンのことが・・・

     お似合いだよ
     姫、ムーン…
     好きにしろ。二人でよろしくやればよい。

     だが・・・
     心にポッカリ穴があいた虚しさでリョウは左手を壁に打ち付ける。
     真っ白な包帯に見る見るうちに鮮血が滲んできた・・・

     (ムーン出すと思たか。涼クンの妄想パターン完全に先読みされてるな笑)
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