風になる
ディープ 指切りして嬉しそうなリョウの顔を見ながら、心の中では小躍りしそうなほど嬉しい姫だった。

     でも、何故リョウは自分を誘ってくれたんだろう・・

     その素朴な疑問が姫の返事を一瞬遅らせたのだ。
    
     「ねぇ、冬花火だったら見てる間寒いね」
     「感激で寒さなんか忘れるよ」
     「そっか!リョウと居るだけで私はあったかいもんね」
     「冬の空は空気が澄んで、花火綺麗だぞ~!」

     子供のようにキラキラと目を輝かせて話すリョウを見て、姫はまたトロンとなるのだった。

     理由なんてどうでもいい!!
     2人で花火なんて…もうそれだけでいい!!

     「リョウ!もう一回乾杯!」

     (今更ながら、姫がツボや爆!リアルな想像出来てええなあ。7番テーブルなんやな。
     踊ったり乾杯したりをチュンちゃんとクローバーで想像したり、壁を手で殴ったり泣いて飛び出
     すのをリアルに自分らで想像したら、めっちゃワラけるで爆!爆!ほんで花火て!すごい展開!)
涼    「約束の乾杯!」
     「忘れるなよ。花火、1月か2月の頭くらい」
     「うん、楽しみ!」

     今度は素直に頷く姫。

     「でも…リョウ、私でいいの?」
     「当たり前さ、姫でないとダメなんだ。」

     突然頬を染めて恥ずかしそうに俯く姫。

     「どうした?こっちむいて!もう一回踊ろうか」
     「うん」・・・

     (ほんま今更ながら姫て爆やな。誰よ姫て言い出したん?)
ディープ ホールの真ん中に2人のシルエットがゆっくりと揺れていた・・

     (満足そうに微笑むムーンの姿・・)

     (て、涼クンやで笑姫言いだしっぺ!いつも、そう言うてんねんなぁて最初に思たよ
     俯く姫想像して爆!もうどんだけやねん。お風呂上りでワロたら、汗ひかへんし)
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